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Old Saltyの日々雑感

日々雑感的に思うところを小さなウソと大きな誇張でデフォルメして掲載中!

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ア、チョー!!!!  




ア、チョー!!!!


大腸の内視鏡検査を受けてきました。
お尻から内視鏡を、蛇行させながら1mほど奥まで入れるそうです。その顛末を報告しようと思うわけですが、誰しもこういう切った張った突っ込んだという話は誇張をしたくなるもので、僕も例外ではありません。また、少しのウソを交えかつ大袈裟という演出があってこそ、真の状況が読者に伝わるというものでもあります。

ところがです。医療の話では迂闊なことは書けないのです。僕には花唐草というマイ・ナースがいるのですが、彼女は医療に人生の全てを捧げているとうか、捧げざるをえないというか、医療以外のものを棒に振ったというか、ま、とにかく、そういう一本道の人なので下手なことを書くと厳しい叱責が飛んでくるのです。
僕は病気持ちという特権を吹聴したいだけに、この人の存在は目の上のタンコブ、腸の中のポリープなのです。でも、これはまあ誰しもそうですよね。自分が拠りどころにしているもの、花園作りや犬猫や料理や豚丼屋のことで何かを言われたら、その道の通の方は黙ってはいられませんもんね。

今回だってマイナースに「大腸が・・・」と言っただけで「ポリペクね」ですからね。その、ポリペクの意味の説明はないのです。でも尋ねることができません。“誰でも知ってることだろ!”という雰囲気で言うので尋ねることが出来ないのです。相手は尋ねさせて勝とうとしているのです。尋ねたら負けです。何に対する勝ち負けかという突っ込みは無用です。人生には、意味が無くても勝ち負けに拘らねばならない時があるのです。だから、意地でも意味を尋ねてはならないのです。同様のことはガーデニング(花園)の“誘引”という言葉にもいえます。「なんじゃ、誘引とは?」と思うのですが、この言葉もこの道の通の方の中では普通に簡単に使われています。当然これも意味を尋ねたら負けです。
僕は感が鋭いので、ポリペクはなんとなくポリープをペクっと取るのだなと推測したり、昔はよく夜の庭園で遊んで蝶々たちに誘われ引っ張り込まれたことが何度もあったので、誘引とは人工的に無理やり誘い込むことだなと見当をつけるわけですね。とにかく下手に尋ねて負けてはダメです。特に相手が女の場合は増長の一途ですからね。

また、その道の通の方が使われている専門用語を違う表現で言うのもご法度です。それはとても神経に障るのです。例えば僕に対しては、ヨットのマストを帆柱とか、船長を船頭さんなんて言わないことです。“海~よ 俺の海~よ♪”と歌う加山雄三が“連れて逃げてよ~♪”とコブシが回った細川たかしになってしまいます。加山も細川もよく似たもんだろ!と言われたら返す言葉が見つかりませんが、でも、僕は一生、その人を恨み続けると思います。
余談ですが、矢切の渡しは伊藤左千夫の小説『野菊の墓』の舞台でもあるのですよ。

長くなりましたが、以下に続く文章はウソも誇張もない真実の報告だと申し添えておきます。

内視鏡はカーブでは腸壁を突いて腸管を広げて通るのか、人工的な腹痛が発生して痛いこと痛いこと。かなり辛かったです。「せ!先生!!正露丸を!!!」とつぶやいてみたのですが先生の耳には届かなかったようでした。その、尻から内視鏡を入れている最中にナースが僕の指輪を発見。ポリープを電気で切り取るので金属物を身につけているとそこが火傷になるので外さねばならないと、尻に管がつながっている忙しい時に僕にレクチャーしてくれました。そ、そんな話は事の前に言えっちゅうの!

僕の指輪は簡単には外れないのです。妻の怨念で封じ込められているからではありません。単に、体重が増えたついでに指が太くなってしまったせいです。
「秘技があるから大丈夫よ。外してあげる♪」と自信たっぷりにナースは言い、石鹸とデンタルクロスを使って外そうしてくれるのですが外れません。とうとう指が鬱血し千切れそうに痛くて、あまりの激痛に「もうダメ、痛すぎる!」と言ってしまいました。あまりの痛さに吐き気がしたほどです。その間も医者は内視鏡を奥へ奥へと突っ込んで行くし、「痛たたた!!!」と言ってもその痛みが指か尻か判らない状態です。僕は昔からヒクヒク動く魚の生き造りが大嫌いですが、オペ台の上の僕はまさにそんなヒクヒク状態でした。鯛やヒラメや鯵や伊勢エビの、痛くて辛い気持ちがよくわかりました。料理人の皆様、どうか残酷ななぶり殺し料理はやめてくださいね。

結局秘技が通用せず、最終的にはナースがものすごい形相で無理に矢理を重ね続けてもぎ取ったのでした。指は今も倍に腫れあがった状態です。
指輪が抜けて痛みの神経を尻だけに集中できるようになって、ようやく僕も気持ちに余裕が持てるようになりました。“小指の痛みは全身の痛み”と言います。あなたが噛んだ小指が痛い♪というのは本当で、♪を付けてはいけないほど痛いものなのです。

医師が「一番奥まで入ってますからね。見ますか?」とモニターを見せてくれました。モニターに写っているのは粘膜でキラキラと美しく輝くピンク色の僕の大腸です。
黒部の大腸!空に大腸がある限り♪大腸マーン♪

僕の腹の中はこんなにも綺麗なのだ、僕は正直者なんだと、しみじみと思いました。まさにフレッシュ臓器そのものでした。肉や魚は腐り始めのちょっと崩れかけが最も美味しいですが、野菜や内臓は採れたてが一番です。古い内蔵は絶対に食べてはいけません。ライオンだってハゲタカだって獲り立ての湯気が出ている内臓から先にパクつくでしょ。やはり新鮮臓器がいいのです。僕の腸も美味そうでした。スライスして酢味噌かごま油か、あるいはさっと炒めて岩塩ぱらぱらか、モニターを見ながら真剣に悩んでしまいました。

僕はわりと痛みに耐えるタイプです。我慢がきくのです。それが今回は情けなくも我を忘れて「痛い!」を連発してしまいました。指も腹も、「僕が痛いという時は本当に痛いのじゃ!!!」と叫びたくなるほど痛かったのです。そんな僕でしたが、根はボケと突っ込みの大阪生まれ。お笑い精神を忘れてはいません。モニターのポリープが取り除かれたピンクの患部を見ながら僕は、

「先生、赤チンを塗っておいてください!」と言いましたさ。

先生は“ぶははは!”と笑ってくれました。そのせいで内視鏡を持つ手が激しく揺れてモニター画面も激しくブレました。
「痛っ、先生。痛い!!!」と、僕は身をよじってしまいました。

時と所をわきまえず笑いを取ろうとしてはいけませんね。

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